幻創のイデア -Oratorio Phantasm Historia-

◆◇◆ストーリー◆◇◆
7年前に起きた"ナグルファルの夜"という現象。
同時に巨大な空間の裂け目が発生し、二次災害をもたらした現実。
……その日から夜空には"オーロラ"が現れるようになった。

かつてこの国の首都と呼ばれた部分は地殻変動の影響を受け大打撃を受けたが、
都市機能の中枢を担う町ごと移動させ、その機能の回復は順調に進み、
今や7年前とほとんど見た目が変わらない程までに復興を成し遂げた。

都市としての機能を取り戻した"新市街"に住む主人公。
まだ爪痕を残す"旧市街"に住む主人公。

二人の偶然に見える宿命の出会いが、この先に待っている数奇な運命を繰り広げていく。

◆◇◆登場キャラクター◆◇◆
【神出鬼没の占い師】
●菜々実 なる　（CV：木村あやか）
アルラウネの化身。"幻ビト【イデア】"。
与えられた時間を趣味と目的に費やす情熱家。
自作厨二小説を執筆するのが生きがいで、一度書き出すと時間を忘れて没頭してしまう。
人間社会に溶け込もうとはせず、食い扶持を稼ぐために露天占いを開き、ひっそりと一人旅を続けている。
特筆すべき性格は"ポジティブ"であること。
もし自分以上の"ポジティブ"に出逢った場合、確実に興味の対象になるだろう。

「絶対"なんとかなる"ッ！！」

【人気沸騰中の国民的グラドル】
●紫護 リノン　（CV：桃井穂美）
ケルベロスの化身。"幻ビト【イデア】"。
"Re:non"として活躍する"AS（アーカイブスクエア）"の看板アイドル。
現在、最もブレイクしているアイドルで、コンビニの雑誌の表紙を独占している。
昼は挑発的な笑みで世界中の男を魅了し、夜は"現ビト【イデア】"としての貌を持つ。
"稀ビト【フール】"を捕獲・研究する特殊組織に属し、戦闘面においても非常に優秀。
どちらも本業だが、どちらも目的のために利用しているに過ぎない。
あらゆる分野に隙らしい隙がなく、業界人としても一個人としても"超最強"であると自負している。
一切臆することなく真正面から彼女に物申す輩が現れれば、戸惑いの一つも生まれるかもしれない。

「見惚れてた？　いいのよ、それで。人を虜にするのが私の仕事だもの」

【メイドインラブ】
●剣咲 ノエル　（CV：青葉りんご）
赫をご主人と呼ぶベオウルフの"幻ビト【イデア】"。
彼とは対照的に人間の文化にも精通しており、裏社会への顔も広い。
無気力で大雑把。
退廃的な雰囲気を漂わせている。
基本的に静止している時間が最大の幸せであり、やるべき事は手短に終わらせる手際の良さも備えている。
極度の面倒臭がりだが、赫の事となると異常な行動力を見せる。
学生として学ぶのもすべては主人のため。
時に浮気を疑い、人を雇って赫本人を拷問させるなど執着心は計り知れないが、
すべては赫を想う一途な気持ちの表れ。
ちなみに赫の浮気は、ほぼ全てノエルの勘違いである。

「私がご主人を疑うわけないじゃないですか。もし仮に疑いを持ったとしても、私に咎める権利はないですよ」

【薫り高き鉄の処女】
●九條 美月　（CV：桃井いちご）
心の仮面で武装した人間の少女。
他者を拒絶し、笑わない。無関心。自己完結。
攻撃的というよりも自分のテリトリーに踏み込ませない拒絶感を前面に出している。
特定の個人を拒絶するわけではなく、全ての人間、そして世界を信じていない。
九條グループの令嬢であり、生来持つ上品さ、気立ての良さから学園内での人気は高い。
しかし彼女自身は過去に起きた事件を境に、何かに期待することを止めている。
趣味は読書と紅茶。

「世界はまやかしで満たされている――」

【忘却の岬の忘れ物】
●ココロ　（CV：あじ秋刀魚）
旧市街の一角でたった独り、ひっそりと佇み続ける少女。
その目的は不明だが、昼夜を問わず離れようとしない事には明確な理由があるらしい。
喜怒哀楽の起伏が少なく、ろくな相槌も打てず、機械のような反応しか出来ない。
例外として優真とだけはコミュニケーションが取れる。
熱心につきまとう優真に対して、徐々に心を開き始めているように見える。

「………潮騒が止んだ……危険区域……邪魔になる……」

【ポジティブ思考なお人好し】
●水瀬 優真　（CV：はしもとゆう）
学園に通いながら"特殊清掃（ライフ・ケア）"のバイトに勤しむ頑張り屋。
それらすべてを"社長の為"で済ませてしまう、恩義に忠実なお人好しとも言える。
ノリが軽く女好きだが、変態紳士な一面を相殺して余りある優しさは、問答無用で異性を惹き寄せる。
絶賛溺愛中の妹の結衣と、保護者である今日子と3人で暮らしている。
元気で温厚な好青年だが、"家族"に対する侮辱には異常なほどの反応をみせる。
自他ともに認める熱狂的なRe:nonファン（信者）。

「奇遇だね、俺も人が大好きで仕方ないんだ」

【人間性を求める純朴な探求者】
●赫　（CV：胸肩腎）
ファイヤドレイクの化身。"幻ビト【イデア】"。
"ナグルファルの夜"で放棄された旧市街に住む青年。
人間性が希薄であり、故に些細なことにも興味が湧く。
社会に溶け込むための手配はすべてノエルに任せており、
自身は"幻ビト【イデア】"であることを隠しながら短期の仕事で収入を得ている。
脳裏に焼き付いた記憶の正体を知るため、その手がかりを追っている。
ハウスガーデニングが日課。

「人間が認知していない存在が、この世界にないと言えるのだろか」

【この世でたった一人の妹様】
●結衣　（CV：白月かなめ）
優真に"マジ天使"と溺愛される最愛の妹。
辛口の言葉も多いが、結衣自身も満更ではなく、兄妹の関係は絵に描いたように円満。
事情があり学園には通っていないが、その分だけ多忙な優真をサポートするしっかり者。
卒のない良く出来た妹だが、
優真以外の人に対して重度の拒否反応（コミュ障）を示し近寄ろうとしない一面がある。
優真を凌ぐほどの熱狂的なRe:nonファン（信者）であり、
タイアップ商品である"リノン印の蜂蜜揚げパン"を大量に買い込んでいる。

「私が知っている事は全部、兄様も知ってるでしょ」

【独立不撓の掃除屋社長】
●水瀬 今日子　（CV：かわしまりの）
"特殊清掃（ライフ・ケア）"の会社"ゆりかもめ"を一代で築いた女社長。
優真に深く尊敬され、生き方の見本にされている育ての親でもある。
仕事の際は人の域を超越した活躍を見せるが、家事全般は不得意とON・OFFが激しい。
酒好きで、女に甘くて、金にはもっと甘いという露骨な性格はいっそ清々しく感じる。
職業柄か稀有な死生観を持ち、常日頃、優真に正しい生き方を教えている。
優真と同じく前向きな表情が似合うが、その考え方はポジティブとは違うところに由来する。

「ゆーまのセンスに任せる。好きにしたまえー」

【街のナンパ師】
●漆原 零二　（CV：古河徹人）
いい歳なのに落ち着こうとせず、フリーターを貫く適当人間。
昼間から街を練り歩いており、暇さえあればナンパを始める。
ルックスは並だが口がうまく、ほいほいついていってしまう女の子も少なくない。
歳の差はあるが優真とはナンパ仲間として仲良くやっている。
当然、優真と一緒の時の方が成功率は高い。

「グァ！　フリーターが一番言われたくない事を……！」

【ハイテンションサンフラワー】
●ひまわり　（CV：姫川あいり）
赫の元で預かる事になった身元不明の少女。
好奇心旺盛で目を離すとすぐにどこかへ行ってしまい、事あるごとにお腹が減ったと菓子やジュースをせがむ。
よくしゃべり、よく食べる、そんな元気なお子さま。

「はい、じゃないよ。ごあいさつの言葉はゴキゲンオーだよ」

【気だるげな解体主義者】
●ルージュ　（CV：榊るな）
人々が笑い嘆く日常の中をひっそりと、しかし確実に存在している"恐怖"そのもの。
特定の人間にのみ狙いを定め、ゲーム感覚で虐殺する。
その様は、さながら昆虫をパーツごとに解体する子供のよう。
目撃者曰く、ネコ科に思しき身体的特徴と、流麗でしなやかな筋肉を持っていた。
目撃者曰く、顔を近づけられた。キスされるのかと思った。違うと言われた。
目撃者曰く、助かったのはただ運が良かっただけだ、あいつは気分屋だ。
被害者曰く、だるいとかだるくないとかが、殺された理由だった。

「だるっと問題解決♪」

【裏社会に生きる自称探偵】
●江神 善太郎　（CV：星一人）
報酬次第では犯罪行為も厭わない怪しげな探偵。
代々続いている名こそ引き継いでいるが、混乱する世相に合わせて業務内容も大きく変化している。
従業員はおらず事務所も構えていない。

「あちぃな、おい」

【珈琲に情熱を注ぐ】
●時任　（CV：夏村伊介）
趣味＝仕事の典型的なパターン。
好きが災いし、若くして珈琲屋を立ち上げた店主。
接客態度に表れる人柄の良さとリーズナブルな価格で常連客は日増し。
誰からも愛されるタイプだが、店の事で手一杯で独身の身。
珈琲に関して一切手を抜かず、良質な生豆だけを取引し、
ハンドピックや自家焙煎は閉店後に自ら行なっている。
"通"ぶってる職人にありがちな自分ルールを強要せず、砂糖やミルクを入れて飲んでも怒ったりしない。

「既に焙煎済みで、3日寝かせてありますからすぐ飲めますよ」

【学び舎の導き手】
●久遠　（CV：越雪光）
国の中枢である暦区東雲に建つ東雲統合学園の学園長。
何事にも挑戦する意志、壁を乗り越える心を持った独立できる大人の育成に力を入れている。
どっしりとした構えの通りの貫禄があり、否が応にも聡明な印象を受ける。
お酒に目がなく、語り合えばおしゃべりな一面も顔を見せる。
優真が飲み仲間である今日子の子であると知っている為、多少の事には目をつぶってくれる。

「前途有望な若者の時間を奪ったんだ、このくらいの仕打ちは覚悟の上だよ」

【妻に逃げられたしがないおでん屋】
●嵐山　（CV：西松和彦）
夜な夜な旧市街に現れるおでん屋の店主。
"ナグルファルの夜"によって仕事を失い、妻に逃げられてからおでん屋の経営を始める。
別れた女房に未練があり、ペットに妻の名をつけている。

「うるせー！　恵子のことは口にするな！　悲しくなるだろうが！」

【目の上のたんこぶに悩む学生会長】
●北条院 凛々華　（CV：上田朱音）
優真達の通う東雲統合学園の学生会長。
家柄も良く、学生からも慕われ順風満帆な生活を送っているように見えるが、
似たようなスペックを持つ美月にお株を奪われライバル視している。

「べ、別に、たまたま通りがかっただけですわ！」