■あらすじ:
王都で店長代理として薬屋を切り盛りしているカリン。闇属性を偽ってひっそりと暮らしていたが、とある事件を通して光属性の公爵・フェリクス様と知り合い、仕事を円滑に進めるためにセフレの関係を結ぶ。
(この世界では男性は魔力過剰、女性は魔力が停滞しがちという互いの特性からセックスによる魔力循環が推奨されている。一般的に「光と闇は相克の関係」と思われているが、魔力の循環という意味では適合率が高い)
優しくて、時々意地悪な面を見せるフェリクス様に翻弄されっぱなしのカリン。
フェリクス様への好意を自覚したので、セフレの関係を終わらせようとするが……。

■登場人物
・カリン(わたし)
一目で闇属性とわかる黒髪黒目。
かつては孤児だったが、薬師に闇属性を見込まれ、弟子として引き取られる。
闇属性は、その魔力の特徴として、瘴気を吸収し身体に溜め込むことが可能。吸い取った瘴気は黒い痣となって浮かび上がる。
しかし、その姿は「瘴気を操っている」「発生させている」と誤解されやすく、人々に忌避されている。
薬師として働く際は、髪と瞳の色を変えている。
瘴気の浄化には光属性の魔力が不可欠なため、フェリクス様とセフレの関係を結ぶ。
ちなみにセフレになったきっかけは、薬の作りすぎで魔力を枯渇させ、瘴気を限界まで溜め込んだ状態でフェリクス様と接触してしまったこと。真逆の磁石が強烈に引き合うかのように、我を忘れて求め合ってしまった(関係がこじれる要因)。
カリンはそのことに強い罪悪感を覚えており、「男女の行為に慣れない身体ではあるけれど、せめてフェリクス様には楽しんでほしい」とセックスに臨んでいる。
自分に非のある状態から関係がスタートしたため、好意が彼の重荷になってしまうのではないかと思い悩む。

・フェリクス(公爵)
金髪に紫の瞳の美青年。
瘴気を根本から浄化できる、希少な光属性の魔力の持ち主でもある。
公爵領を治めるかたわら、王都での瘴気浄化の任にもついている。
過剰な魔力を発散するため女性と関係を持ってきたが、多くを求められることにうんざりして、瘴気浄化に魔力を注ぐことでバランスを保っていた。
当初、「自分に媚薬を盛ろうとした貴族令嬢の、依頼を断った薬師」としてカリンを認識していた。
自身の痛みに構わず自己犠牲的に瘴気を溜め込むカリンを痛々しく思いながらも、その健気さ、純粋さに心を動かされる。

※執筆途中のため、一部内容が変更になることがあります。

デザイン:tk様(@tokka_tk)