逆トリップ直前の三人と貴女「聖女ポーリア」。
平和になったキャセナ王国でのお茶会。聖女を口説くウィル、べたべたするエジクと。みっともないですよ、と釘をさすイアン。3人は広い光に包まれたと思ったら、突然のブラックアウト。事故らしいと察した絶望の中で「助けて……彼を救って……」という声を聞く。
気がつくと、ウィル・イアン・エジクともに家のリビングに転がっていた。
乙女ゲームの世界に転生して…再び現実の世界に戻ってきて貴女の家に今、乙女ゲームのキャラが!?と大慌て。おのおのが動揺を隠せないでいる中、貴女は自分が「陽奈子」で旅から帰った後のポーリアに転生していた事を説明する。
「ずっとポーリアの中にいたのは君だったんだね」とウィル。
「なんだ、ようやくポーリアが俺になびいたと思ったのにこんな地味な女が相手じゃな」とエジク。
イアンは「そういうことは事前に説明すべきです」と刺々しい。
3人が元の世界に戻るためには満月の力が必要だという。次の満月は来月11日。それまでの1か月限定でゲーム世界の住人との4人暮らしが始まる。
果たして3人は無事に戻れるのか?
※当作品はゲーム用に収録した音声を、音声ドラマとして編集致しました。尺が非常に長く、お話としてのんびり楽しんでもらえたらと思います。
■登場人物
魔術師 ウィル/三重奏
国一番の魔術師から、一時は聖女の守護として活躍し現在は魔術師に戻る。
現代日本設定で外見は23歳くらい。実際は数百年生きている
無邪気で明るく、一見して人の良い青年だが、長命なため普通の人間との結びつき・絆を諦めがち。いわば聖人のような気持で人間に接しているので怒らない。
長生きしすぎて子供の頃の自分は覚えていない。魔術師として修行中、尊敬する師匠が魔物に襲われたことで、次の「守護」に自動的に選ばれてしまった。
気ままな魔術師暮らしに戻れたのでぶらぶらしていて。月一で会いに来ているエジク、いつも一緒のイアンへの牽制に自分もポーリアに会いに来ている。
こちらの世界に来て、ポーリアの中に「陽奈子」がいる事を実感。彼だけはゲームの中でもこちらの世界でも彼女に足しての接し方は変わらない。
※設定作画より
執事 イアン/初時チェリー
厳格で真面目な聖女の館の執事。実は情熱的。
貴族・コーズ伯爵の館でかつてメイドだった頃の聖女と共に働いていた。が、その後、聖女は魔物討伐の褒章として館を与えられ、その際にイアンの恋心を知っていたコーズ伯爵に「では私からはイアンを執事として贈ろう」と館の執事に任命された。
※設定作画より
騎士 エジク/八神仙
「国中の女性が惚れる」と言われる色男で、からっとした性格の兄貴肌。国の雇われ兵士だったが「君こそ聖女と戦う『守護』だ」とウィルに見出され、魔物討伐の旅に三人で出立した。旅が終わったあとは、功績を称えられ国王付き衛兵になったが退屈。旅していた頃が少し恋しい。求婚する貴族女性も多いが、ポーリア(貴女)目当てに月に一度、領地に会いに来ていた。
※設定作画より
陽奈子(貴女)
事故にあい、広い光に包まれたと思ったら、突然のブラックアウト。
絶望の中で貴女はポーリアと言うゲーム世界の聖女に転生。
転生した世界の「聖女ポーリア」は既にその世界を平和に導いた後で魔法使いのウィルと戦士のエジクと、執事のイアン…全員から好意を寄せられている。
世界を救ったのは、自分の手柄ではないので心中複雑…な中、急に辺りが光れ、現実世界の陽奈子に戻るのだが‥‥なぜか戻った世界に、ウィル、イアン、エジクも着てしまう。
■おすすめポイント&当作品について
ゲーム制作用に収録した音声データを編集してドラマ音声として楽しめるようにまとめました。
物語として台本もご一緒にゆっくり作品を楽しんでくだされば幸いです。
※当作品はバイノーラルマイクでの収録はしておりません。
■役目を終えた転生聖女は守護の愛に溺れるⅡ~ウィル~のトラックリスト
■シーン1 物語が終わった後で(共通ルート)29:20
■シーン2 大人って嘘つき 24:02
■シーン3 そのキスの意味は 26:28
■シーン4 平穏な日々、のはずなのに 45:32
■シーン5 必ず返してみせるから 25:52
■シーン6 二度とこの手を離さない 19:47
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合計 171:01
■ウィル編のボイスドラマ概要
乙女ゲームの世界に転生して…再び現実の世界に戻ってきて貴女は自分が「陽奈子」で旅から帰った後のポーリアに転生していた事を説明する。
ショックを隠せないエジクはトラブルを起こし、イアンもまたポーリアの中にいた貴女と言う人物に動揺し貴女にきつく当たる。そんな中、ウィルは「(木を折ったエジクも責めないし、日頃から三人を取り持とうとしているので)陽奈子はいい子だね」という。
が、貴女は「私は少しの間でもポーリアに成り代わってた(三人を騙していた)償いがしたいからいいの。それよりウィルこそ私に良くしてくれる」と言う。
ウィルは「前にも言っただろう。私は長命だから人間がみんな愛おしいんだ」と慈愛に満ちた視線でいう。
しかし貴女(陽菜子)はウィルが出てくる乙女ゲームをプレイしているのでゲーム内の魔術師の長命がいかに寂しいものか知っている。「つらい時もあったと思う。遠慮しないで私には言ってほしい」と告げると「どうしてだろうね、聖女だったポーリアより、普通の人間の君の言葉のほうが胸に響く。何の力もない女の子なのに…」と切なそうに答える。
※ネタバレ注意
●シーン1 物語が終わった後で(3キャラ共通)
両親を交通事故で失ってしまった陽奈子は、気付けば乙女ゲームの主人公である聖女としての役割を終えたポーリアとなっていた。
ともに旅をした魔術師のウィル、剣士のエジク、執事のイアンと過ごす日々。
「もしも、私が他の世界から来た、って言ったらどうする? 聖女でもなんでもない、ただの女で…才能も、人柄も、なんてことのない、どこにでもいる存在だとしたら…。」
彼女が不安げに呟くも3人は気付かず、3人は次の夜会を開こうと話していたが、そこに事故当時のブレーキ音が響き――――
気付けは3人と陽奈子は、自分の家に戻っていた。
どうして3人が現代日本に飛ばされてしまったのか真相はわからないまま、それでもとりあえずはこの家で過ごしてほしいという陽奈子。
キャセナ王国との違いを説明しながら共同生活を始めるのだった。
●シーン2 大人って嘘つき
朝に弱い陽奈子は声をかけられても二度寝してしまうことが多く、たびたびウィルに起こされていた。
優しい声についどぎまぎしてしまう陽奈子。
態度がぎこちないイアンやエジクと違い、買い出しにも積極的に付き合ってくれる。
そんなウィルは、プログラム言語を学んでみたいと陽奈子に申し出る。プログラミングの仕事であれば、自宅で出来、お金を陽奈子に手渡すことができるからだと言う。
イアンとエジクの言い争いを仲裁したり、この世界に馴染んでくれない二人に悩む陽奈子を励ましてくれたりと、何かと気を使ってくれるウィル。
プログラムの在宅仕事も獲得し、確実にこの世界での生活をはじめていた。
買い出し途中、どうして他の二人と違い、自分に優しくしてくれるのかと尋ねる陽奈子。
ウィルは「年の功、ってやつかな。こう…長く生きてるとね、感情の振れ幅が緩やかになるんだ」「そもそも、成り代わったことだって君に落ち度はないと思ってる。だから私は君の味方だよ。そこは安心してもらいたいな」と答える。
(でも…私とポーリアまで同じだなんて…嘘ばっかり。大人は嘘つき、ってことなのかな)とモヤモヤする陽奈子。
■シーン3 そのキスの意味は
ウィルたち3人がこの世界に飛ばされてしまった理由について考えている陽奈子。
そもそも自分がなぜポーリアの体内に魂だけ入り込んでしまったのか。それはポーリアが両親を失い絶望していた陽奈子を救うためにしてくれたことではないか、という仮説を立てていた陽奈子は、そんなことができるなら逆もできるのではと思いつくが、ウィルは「ただどうしてポーリアがそんなことをしたのか、それがわからない。君をこの世界に帰すだけならともかく、私たちまで飛ばした理由…」と腑に落ちない様子。
買い出しから戻ると、再度イアンとエジクが口論していた。鍛錬ばかりで何もしようとしないエジクに対し、少しは手伝うべきだというイアン。イアンはエジクがキャセナに帰ったあと、平和になった世界に馴染めず、ポーリアにも迷惑がかかるのではないかと心配していた。
次の日、陽奈子が仕事から帰ると、イアンに促されたエジクがしぶしぶ謝りに来る。亡き父が陽奈子のために植えたハナミズキの枝を、鍛錬中に折ってしまったのだという。久しぶりにハナミズキを見て、いつの間にかこんなに大きくなっていたのだと涙する陽奈子。交通事故で両親を失い、庭を見ることさえも忘れていたのだ。その涙に動揺したエジクは家を飛び出してしまう。
探しに行くという陽奈子に、「私も一緒に行こう」と言うウィル。二人でエジクを探しに行くことに。
探しているさなか、イアンとエジクの口論のきっかけが、イアンもまたこの世界でできることを見つけたいと思っていたことを知る陽奈子。どうして相談してもらえないのかと落ち込む陽奈子をウィルは励ますが、陽奈子は逆に、飄々としているウィルがどこにもはけ口がないのではと心配する。
そんな彼女をとっさに抱き寄せ、キスをするウィル。陽奈子は突然の彼の行動に戸惑うのだった。
■シーン4 平穏な日々、のはずなのに
騒動後、イアンを手伝うようにすると言うエジク。平穏な日々が訪れる。
ある日、体調が悪いと感じていた陽奈子は体温を測ってみると三十八度を超える熱を出していた。インフルエンザかもしれないと病院に行くことにした陽奈子。
高熱でうとうとしていたときに、セピア色の夢を見る。それは、かつて師匠を失い墓前で慟哭するウィルの姿だった。泣きじゃくり叫ぶウィルをそっと抱きしめる陽奈子。ハッと目覚めれば自分のベッドの中だったが、看病中のウィルは呆然と「あれは、君だったんだね……」と呟く。
それからというもの、ウィルは陽奈子を避けるようになる。話をするどころか近づきもできない状況に驚く陽奈子。
そんなウィルと陽奈子の様子に気付いたエジクは、無理やり二人を買い出しに行かせる。
ウィルは、彼女の見た夢は実際に起こった出来事だったと告白。師匠を失ったことが魔王を倒す原動力となっていたが、魔王を討伐したあと、自分の中が空っぽになってしまったのだと語り、そんな自分が、かつて泣いていた自分をそっと温めるものがあった、それが陽奈子であったことに気付き、空虚な心が満たされたようだったと教えてくれる。だが、そんな温もりが怖いのだというウィル。長命であるがゆえに、大切なものが出来ても、またその存在を看取らなければならないと。そんなウィルを見て、このことはもう話題に出さないと約束する陽奈子。
■シーン5 必ず返してみせるから
あと1週間で満月がやってくるという頃、ニュースを見るのも慣れたウィルが、「皆既月食まであと一週間!」とキャスターが知らせているのを聞いて「まずいかもしれない」と発言。今年11月の満月は皆既月食で、魔力は満ちるがかなり不安定で、3人無事にキャセナ国まで帰れるかわからないとのこと。無事に帰れても、日本にいた時の記憶はすべて消えてしまうだろうとのウィルの言葉。
その日から、ウィルは魔法を少しでも安定させるべく昼夜を問わず研究をしていた。あまりにも根を詰めすぎではないかと思った陽奈子は、夜中にウィルの部屋を訪れ、「徹夜続きでふらふらになってる魔術師が使う魔法は、失敗する確率が上がるんじゃないの?」と詰め寄り、ウィルを部屋から出すことに成功する。
満月の日、ウィルは魔法を発動させながら陽奈子に「好きだったよ」と告げる。
その瞬間魔力の乱れが起こり、暴風が吹き荒れる。二人をかばい、一人で魔力の嵐に巻き込まれ次元の狭間に飛ばされそうになるウィル。そんなウィルを陽奈子はとっさに引きずり出す。魔力切れを起こし倒れそうになるウィルをとっさに転移途中のエジクが蹴とばし、魔法陣からはじき出す。
そのままキャセナに転移していく二人。あとにはウィルと陽奈子だけが残された。
ここで私と生きてほしいという陽奈子に、「この世界にいれば… いつか君も、普通の人間として死んでしまう…私が見送らなくてはいけない…」と答えるウィル。そんなウィルに、私があなたに家族を作ってあげる、という陽奈子。「それならあなたはこの先ずっと独りにはならないから…」とウィルを抱きしめる陽奈子にキスを返すウィル。
■シーン6 二度とこの手を離さない
疲れたね、と部屋に帰ってくる陽奈子とウィル。「私を癒してくれる?」というウィルに寄り添う陽奈子。
そのまま二人は結ばれる。
身体じゅうにキスを送るウィルは、「本当はずっとこうしたかった」と語り、慣れない陽奈子を翻弄する。
「確かにポーリアは君を救ったのかもしれないね。でも…私を救ったのは、君だよ。私の心の穴を埋めたのは君なんだからね。」
とウィルは陽奈子を抱きすくめるのだった。
以上以上
■「役目を終えた転生聖女は守護の愛に溺れる」公式サイト
https://lasell.website/l-tensei/
■Ci-en参加中
https://ci-en.net/profile/1041810
■クレジット
声優:ウィル/三重奏 イアン/初時チェリー エジク/八神仙
シナリオ:ふじみずき
イラスト:針野シロ
SDイラスト:鈴城敦
編集:藤生佳恵
音声編集:ジリオンモードプロダクション
(敬称略)
■公式X情報
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