「ちゃんと少子化対策に貢献しようなー？　俺と、君で……♪」


舞台は20XX年の日本。
依然として進み続ける少子化を食い止めるべく、時の政府は『少子化対策マッチング法』の施行を開始した。
エントリーは特別な事情がなければ辞退する事はできないが、
強制力が強い代わりに妊娠出産時に国から潤沢な補助を受ける事ができる他、
大企業を中心にマッチング活動に対しての奨励金や特別休暇、待遇の向上などを押し出すところもあり
急速に認知・受け入れが広まっている。

そんなある日、あなたにもついに“その日”がやってきた。
マッチング制度にエントリーされたあなたは、会社の奨励制度の申請をする為人事と面談を行う。
面談を終え会議室を出たあなたを待っていたかの様に声をかけてきたのは、
同期のライバル――桐ヶ弥 千智（きりがや ちさと）だった。

顔良し・人当たり良し・業務成績もトップ。
いわゆる“ハイスぺ男子”な千智は、同じ部署でよく案件を競い合うちょっぴり苦手な存在。
いつも余裕の笑みを浮かべていて、なぜかこちらの反応を面白がってるように見えるのが憎たらしい……
けれど彼の手によって救われた仕事も多く、簡単には嫌いになれない。

何だかんだと会話を交わしている内に、あなたの持つ書類に気付く千智。
「もしかして申請書？　ほら、少子化対策法の」
「ふーん、エントリーされたんだ……マッチング相手、もう確認した？」
エントリーされた事は誰にも言わないとしながらも、いやに含みのある物言い。
まだ相手を知らないというあなたを見て、千智は満足そうに笑って去っていく。
おかしい。どういう事なんだろう。
あなたがその笑顔の意味に気付くのに、そう時間はかからなくて……


「どうも初めまして。
僕があなたのマッチング相手の……桐ヶ弥千智と、申します」


数日後、管理機関の指定病院で待っていたのは――まさかの千智！？
親族のコネでマッチングを操作したという千智は、まだ戸惑いが残るあなたをベッドに押し倒す。
確かに今日は病院の個室で、監視カメラの下で『相性の最終確認』を行う手筈だったけれど……
同僚とセックスなんて流石に聞いてない！！

「はは……『知っておきたい、なかよしのこと』　だってさ。中学生かよ」

「『キスも立派な「なかよし」。たくさんキスしてドキドキを高めましょう』……だって」

「するよ、中出し。記録だって取られてんだから。
俺らの相性いいトコ、職員さんにもちゃんと見てもらわないと……♪」


監視カメラの下で、マニュアル通りの相性チェックなかよし。
「なかよし指定日」には夜の会社の仮眠室で声をひそめて……
最後は彼のベッドで、媚薬に煽られ吐息と本音をこぼしながら……！

強引で、素直じゃなくて。でも時折見せる態度はただのパートナー以上で……
意地悪な言葉の裏に時々見える本音がもどかしい！？
あなたの事しか見えていない彼との『強制なかよし性活』が、今始まる――！