全編17:10

「えっちしよ?」
いつものように、私を求めてくる彼氏。
――性欲処理のために会ってるのかな……
会うたびに身体を求められることに嫌気が差していた私は、つい「生理」と嘘をついてしまう。

服を脱がされ、下着を触られて――
「あれ?生理じゃないじゃん……。嘘、ついたの?」
低くなる声。
彼の興奮が怒りへと変わり、首を掴まれて、押し倒される。
「俺の気持ちが伝わらないなら、お前が言ってるみたいに性欲処理の道具として使ってやるよ！」
上手く息が吸えず、思うように抵抗も出来ない。
奥まで押し込まれて、限界を迎えそうになったとき――

「ごめん………酷いことしてごめんね……好きだから。お前のこと好きだからえっちしたいんだよ」
謝りながらも、ひたすら突いてくる彼氏。
酸欠の頭に届くのは、彼氏の「好き」だけだった。