「私は何度でもあなたを呼びます。何故なら、あなたに愛されたのだから。」

「ばーか、俺はお前が大嫌いだよ。殺したいと思ってる。永久にな。」


206X年。
ヒューマノイドに人権が与えられてから十数年。
その結果は国民にとって、決して喜ばしいものではなかった。
反対派は過激化し、ついに国内最大級のテロが勃発。多数の死傷者が出てしまう――。
それ以降は、各地で反発テロが横行していた。
様々な塵や化学物質が放たれ、ダストが浮遊する汚染国家となった島国。
かつて栄えたあの「東京」さえももう、そこにはない。
特にダスト濃度が高く放棄された都心には、
犯罪者たちがガスマスクを携えて、身を潜めているのであった。

これはそんな時代に生きる、ある人間とヒューマノイドの、愛をめぐるいたちごっこ。

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