私は魔法少女になれなかった

魔法少女には、大きく2つのパターンが存在する。
1つは、生まれながらにして魔法の才覚を有しており、ある時その能力を発現する「先天性魔法少女」
もう1つは、外部からの干渉や訓練を経て魔法能力を身に着ける「後天性魔法少女」

前者のほうが能力が高いものの、人数が極めて少なく国家や地球の危機を救うのに十分ではないという理由から
各国が独自に魔法少女養成プログラムを開発した結果、後天性魔法少女が誕生したのだ。

日本でも、魔法少女を目指す女性は国が設置した「魔法少女機関」に所属するのだが
所属するための費用は極めて高額なため、たいていの女性は金銭的な課題で魔法少女への道を断念する。

しかし、ある時から「民間の魔法少女機関」なるものが乱立し始める。
「国が定めたプログラムを参考に、より簡易化されたプログラムで魔法少女になれる」と謳い、公式のものより加入費が大幅に安いことから、疑いを持ちながらも書類にサインする女性が後を絶たなかった。その大半が、カルト宗教や悪徳企業によるものであることは想像に難くない。

そうした「ハズレ機関」では、魔法少女を目指す女性達が日々性行為を共有されているのがほとんどらしい。
それが自分の夢に続いていない道だと知らずに・・・