魔法少女ぷるぴゅあ#02
るのは、新しいクラスでちょっとだけそわそわしていた。 だって、隣の席にはびっくりするくらい美人な学級委員長・霧音すの。 そして担任の先生、時乃せいら。 理科の先生で、ちょっと不思議で、そして自己紹介でこう言った。 ――あたしは、元男性のトランスジェンダーです。 教室がざわつく。 「え?」とか「まじ?」とか、言葉にならない空気とか。 るのは正直、どう反応していいかわからなかった。 でも、その空気のなかで、ひとりだけ目が離せなくなってしまった少年がいる。 萌巫木ゆあ。 その視線が、これからの物語を大きく動かすことをるのはまだ知らない。 せいら先生の授業は、やっぱりちょっと変わっている。 電圧、抵抗、流れる力。 「世界は、押す力と、それをせき止める力でできている」 その説明が、なぜか胸の奥に引っかかる。 そして、そんな日常を壊すみたいに現れるワルプル団。 考える暇もないけど、立ち止まってもいられない。 これは、答えを教えてくれる物語じゃない。 でも、「考えていいんだよ」って言ってくれる物語。 女の子でいたい気持ち。 女の子になりたい気持ち。 るのはまだ、うまく言葉にできない。 でも―― 魔法少女になった今なら、 ちょっとだけ向き合える気がしている。