その香りで満たされたい ~#7b5544の恋をした私のはじめてをマスターにあげたい~ PV
■ストーリー 本が好き。 自分じゃない人の経験を追体験できるから。 ワクワクしたりドキドキしたり……色々な感情を本は味わわせてくれる。 私は、今日もお気に入りの喫茶店で小説を読んでいた。 「お客様、こちら店からのサービスです。よろしければお飲みください」 スッとテーブルにコーヒーが置かれる。 鼻腔をふんわりとくすぐるコーヒーの香りと、落ち着くバリトンボイス。 テーブルに置いた小説の表紙を見て、マスターは笑みを浮かべる。 「その小説……私も好きなんですよ」 共通の趣味を持つ物腰丁寧なマスター――私が恋をするのに時間はかかりませんでした。 ……なんか私、ヘンかもモヤモヤ、とは違うけど、すごく落ち着かない