崖っぷち令嬢は無気力悪魔で乙女を捨てたい OP
■ストーリー
伯爵家の令嬢であるヒロインは、婚期を逃して焦りまくっていた。
今にも破産しそうな家を建て直すには、財力を持った結婚相手の存在が必須。
しかし自他ともに認める面食いのヒロインは「結婚するなら誰よりも美しいクリス様がいいわ!」と未だに妥協できずにいた。
しかし幼馴染でもあるクリストファーは、いつもニコニコするだけでヒロインのアプローチには顔色一つ変えない。
焦れたヒロインがそれとなく結婚を迫ると、思ってもみなかった言葉を返される――
「僕、処女は苦手なんだよね。だけど君は処女だろう?」
普通の淑女ならば「最低」と言って去りそうなこの場面で、ヒロインは斜め上の方向で閃いた。
「なら処女を捨ててくれば結婚してくれるのでは!?ついでに閨事の指南もしていただけたら、ますますクリス様の好みに近づけるかも!」
決意したヒロインは、友人に声をかけるでもなく、玄人に依頼するでもなく、実に大真面目に悪魔を召喚した。
「なんでも二つだけお願いを叶えてくれるらしいし、なんか玄人そう」という理由で……。
これは少々(?)ぶっとんだ崖っぷち令嬢と、やる気がなさすぎる悪魔との――
痛みを伴う愛おしい日々のお話。