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■ストーリー
「離しなさい、このっ……!」
魔界にある、とある地下室。
全身に絡みつく触手にどうにか抵抗すべく、悪滅師"青月昌子"がもがいている。
昌子は"悪しきもの"との戦いで不覚を取り、引きずり込まれてしまったのだ。
「くっ……あの子がいれば、こんなことにはっ……」
脳裏をよぎるのは、頼れる相棒――"芦屋ミチル"。
ちょっとした意見の衝突をきっかけに単独行動し、そして失踪した少女だ。
あの子さえいれば、こんな触手なんて……!
昌子が内心で嘆いたとき、地下室に1人の少女が入ってきた。
「お久しぶりでぇす、昌子さん♪」
「ミチルっ……!? あなた、どうしてここにっ……」
それは、失踪したはずのミチルだった。
昌子は助かったとばかりにミチルに声をかける。
しかしミチルは、可愛らしくもどこか薄ら寒い笑みを浮かべるばかりだ。
「くくく、無駄だぞ。その娘はすでに俺の虜よ」
「っ!? 貴様、何者だっ!」
いつの間にかそこに存在していた、異形と言うべき姿――悪しきもの。
異形は、触手に絡みつかれた昌子を見下ろし、いやらしいと笑みを浮かべていた。
「俺の名前はギニョル」
「触手の王であるニョルヒム様にも認められた、超一流の触手ブリーダーだ」