中の人などいない! トーキョー・ヒーロー・プロジェクト
■□■ストーリー■□■ 風間 晃太郎は一人暮らしの苦学生。 今夜も生活費を稼ぐため、いつものようにバイト先の工事現場に向かったが―― そこで繰り広げられていた光景は、我が目を疑うものだった。 「……なんで着ぐるみとコスプレが戦ってるんだ!?」 ファンシーなゆるキャラが繰り出す鋭いパンチを、コスプレヒーローが華麗に躱す。 ヒーローが放つ派手な必殺技を、ゆるキャラが正面から迎え撃つ。 飛び散る火花に轟く爆音。倒れる鉄骨、砕けるコンクリ。 晃太郎は頭の中で、日常が崩れていく音を確かに聞いた。 「トーキョー・ヒーロー・プロジェクト」―― 統京都23区それぞれに1人ずつご当地ヒーローをおき、 地元のPRや治安活動に活躍させる計画が実施されてから、2年が過ぎた。 しかし、彼らヒーロー達が本当に超能力を持つことを。 彼らが日夜悪の秘密結社と戦っていることを知る者は、まだ少ない。 事件の影響でバイト先を失ってしまった晃太郎は、友人・延彦の紹介で新たなバイトの面接を受ける。 面接官として 晃太郎の前に現れたのは――黒マントの少女だった。 「秘密結社BO団によくぞ来た!」 「……は?」 なし崩し的に悪の秘密結社でバイトをすることになった晃太郎。 新本首都統京を舞台に、ゆるキャラ型パワードスーツの「中の人」として、 今日もヒーローと戦います。 ■□■登場キャラクター■□■ 【主人公】 ●風間 晃太郎 都内の学園に通う2年生。 親元を離れ上京し、安アパートで一人暮らし。 生活費を稼ぐため、毎晩肉体労働のバイトに精を出していた。 赤毛で目つきが悪く、見た目は不良のような青年だが、外見が恐いだけで、 中身は熱血漢で義理堅く、心優しい。 顔が怖いという理由で女の子にモテたことがない。 なりゆきで悪の秘密結社でバイトをすることになり、 「怪人」として着ぐるみを着てヒーローと戦うはめになる。 ・ゆるキャラスーツ「ドララ」 秘密結社「BO団」総帥であるルイが開発したゆるキャラ型パワードスーツ。 身につけると常人の数十倍のパワーを発揮できる。 【チヨダ・ヒーロー「乙女 -メイデン-」】 ●本堂 絢乃 (CV:杏子御津) 主人公のクラスメイト。 佐緒理の親友。 すらっとした美人で、凛とした雰囲気を漂わせる。 ただし、ファッションセンスは女子として壊滅的で、普段着はジャージという残念美人。 23人のヒーローのうちの一人、千世田区を担当するチヨダ・ヒーロー「乙女-メイデン-」。 「水」を操る能力者。 ヒーロー活動のことは家族や親友の佐緒理を除いて、周囲には隠している。 1年前に行方不明になった姉、鷹音を今でも探している。 ・チヨダ・ヒーロー「乙女 -メイデン-」 千世田区を担当するヒーロー。 23人中最強と呼ばれた初代メイデンは、1年前に突然姿を消しており、絢乃は2代目にあたる。 絢乃が人前に出るのが苦手なため、ヒーローとしてはいまいちパッとしない。 ただ、丁寧な物腰や、子供や老人をいたわる姿に先代とは異なる魅力を感じる者もいる。 「私は……正義の味方、だから」 【巻き込まれヒロイン】 ●桐原 佐緒理 (CV:遠野そよぎ) 主人公のクラスメイト。 絢乃の親友。 都知事の孫娘。 ヒーローと怪人が戦う現場に何故か毎回居合わせては巻き込まれる体質。 都知事の孫娘というお嬢様だが、そんなことを感じさせない明るくフレンドリーで笑顔が可愛い女の子。 ジャンクフードが大好き。 いざというときの行動力や肝の据わり具合は祖父譲り。 「おばあちゃんは言ってた。悪いことすると、必ず悪いことが起きるって」 【ゆるキャラの中の人】 ●神城 優香 (CV:桐谷華) 学園では主人公の後輩。 秘密結社のアルバイトでは先輩。 悪の秘密結社「BO団」のゆるキャラスーツ「ねこにゃん」の中の人。 なにかと主人公をライバル視してはつっかかってくる。 負けず嫌いで、物事に熱中すると周りが見えなくなるタイプ。 実は根っからのドMで信じた相手に心酔する傾向があり、使われることに喜びを覚える。 また妄想癖があり、しばしば妄想を暴走させる。 ・ゆるキャラスーツ「ねこにゃん」 秘密結社「BO団」総帥であるルイが開発したゆるキャラ型パワードスーツ。 その愛らしい外見とは裏腹に、戦闘能力は高い。 「あんたなんか、絶対に認めないんだからっ!」 【悪の秘密結社総統】 ●天元 ルイ (CV:阿久世良) 背が小さく胸も小さい悪の秘密結社のボス。 天才的頭脳の持ち主で、主人公のゆるキャラスーツもルイが開発したもの。 一見思慮深く知的な印象を受けるが、考えていることは大抵おかしなこと。 無駄に含みのある言動や芝居がかった言動が多く、素っ頓狂な発言をしては周りを驚かせている。 人の言うことを聞かない上に積極的な性格で、物事を自分中心に進めようとする。 身長と胸はミニマムだが態度はマキシマム。 「この余のものとなれ、晃太郎!」